静岡県浜松市に所在する扇建築工房さんへ行ってきました。

扇建築工房
〃扇建築工房〃住まいのみならず、庭や家具までも品よく整え、
建築されている地域工務店です。
平屋での建築も多く、平屋住宅建築の理解を全国に広められました。
また、外部からリビングが丸見えにならない配慮を徹底されていたり、
町を歩いていて、ふと足を止めてしまう・・庭や町と繋がる豊かな佇まい。
そして、木をふんだんに使った外観。
扇建築工房の住まいには、あきらかに他の家々とは異なる空気感があります。
ホームページには「頑固なまでに正直な家づくり」とあり、
浜松市を拠点に〃居心地〃にこだわるスーパー工務店さんです。
訪問の目的
サンハウスのお住まいで、ひょんなことから「天龍焼杉」を外壁に使用
することとなり、初めて使う材料でしたので施工例や製作現場を学びに
行ってきました。
焼杉と天龍焼杉
焼杉とは、
耐久性を増すために、杉板の表面を焼き焦がし
炭素層を人為的に形成したもので主に外壁に使われています。
水戸の人には馴染みの少ない材料ですが、西日本、瀬戸内地方で
普通に見ることができます。
天龍焼杉とは、
天竜川流域の植林された杉を使った焼杉です。
天龍焼杉の詳細につきましてはコチラをのぞいてみてください。
本質的には「モノ」そのものではなく、「モノの在り方」を考える、
在り方の方向性が天龍焼杉の開発の姿勢だと感じられます。
天龍焼杉 製作現場見学


私が見学させていただいた天龍焼杉の製作工程としましては、
1.杉板三枚を三角柱型に組み合わせ、燃えないよう濡らした縄で縛る。
2.おが屑を三角柱の端に詰めて点火する。
3.三角柱を立てると、煙突状になった板の内側が燃え始める。
板と板の間にバールを差し込んで隙間をこじ開け、空気を送り込む。
板の表面がを十分に一様に焼く。(5分程度)
4.三角柱を寝かせて縄を解き、水を掛けて冷やす。
作業中は火の粉で火傷をしないように、作業員は厚手の作業着を着て、
ヘルメットにフェイスガードの完全防備の格好です。
それなので夏季の作業は、大変な労力を必要とします。
物作りの現場を見れることは、実はとてもありがたいことで、
できそうで、なかなかできないことなのです。
天龍焼杉は手間と労力を掛け、1枚1枚手作業で丁寧に焼いていきます。
現場や、作り手を目の当たりにして、天龍焼杉を愛しく感じました。
天龍焼杉 施工事例見学・扇建築工房社屋訪問

その後、扇建築工房設計施工の住まいや、工事中の住まいを数軒見学させて
いただきました。町への開き方、庭への開き方、大変勉強になりました。
天龍焼杉のお住まいも素材やデザインが威張ることなく、
土地や、周辺に馴染みさすがの実力でした。
会社にもお邪魔させていただきました。
会社の玄関先には鈴木さんの釣った魚がいて「持ってく?」と聞かれましたが、
丁重にお断りさせていただきました。
ご案内いたただきましたの車中でも、建築や、考え方のお話をしていただきましたが、魚や釣りに例えるお話がでるほどで、大の釣り好きらしいです。

最後に、丸一日私をご案内いただきました鈴木さん、
快くお迎えいただきましたスタッフの皆さま、
お忙しい中ありがとうございました。
今回はお会いできませんでしたが、佐藤社長ともいつかお話をしてみたいです!
扇建築工房万歳!天龍焼杉万歳!
